中学校社会科のアクティブ・ラーニング

アクセスカウンタ

zoom RSS 【社会科カリキュラム−3】 新学習指導要領(案)の地理的分野の「見方・考え方」と内容との関連

<<   作成日時 : 2017/02/21 17:13   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

 2月14日に公開された新学習指導要領(案)では,地理的分野の目標で次のような「地理的な見方・考え方」が示された。

>位置や分布,場所,人間と自然環境との相互依存作用,空間的相互依存作用,地域などに着目して,多面的・多角的に考察

 これら5つの「着目することがら」は,1992年に国際地理学連合の地理教育委員会が出した「地理教育国際憲章」で地理学研究の中心的概念として示されたものである。

 平成27年12月21日に教育課程部会高等学校の地歴・公民科科目の在り方に関する特別チームで配布された資料4に,次のようなスライドがあったので参考になる。(関係の「関」の誤字があるので注意)

画像


 この内容は,IGU(国際地理学連合)のホームページからダウンロードできる。
 
 もしこのまま学習指導要領の目標に採用されるとしたら,以上の内容が解説に示されることになるのだろう。

 地理学には,独特の「地域」・「空間」・「場所」の概念がある。

 「人間と場所の位置に関する知識」と

 「場所の自然的特徴(地形,土壌,気候,水など)に関する知識」

 は,「人間と場所の相互関係を理解するための基礎」であること。

 「人間と自然環境との空間における複雑な相互関係の理解」が重要。

 「ある地域」とは,「固有の要素により特徴づけられた一定の空間的ひろがりをもつ区域である」と定義される。

 要素には,国家や都市といった「政治的要素」,気候や植生地帯という「自然的要素」,開発が進んだ国やそうでない国といった「社会・経済的要素」などがあり,「地域」には,地域社会,国家,大陸,地球規模といった異なる規模がある。

 「場所」とか「地域」とか言われても,子どもには全くピンと来ないため,

 中学校の教師には,様々な「言い換え」が必要になってくるだろうが,ここでは

 地理学と地理教育のすり合わせが欠かせない作業になってくるだろう。

 学習指導要領解説では,ここの点をよく吟味して,たとえ初任者でも指導ができるものにしてほしい。


 「知識」を除いて,内容と「見方」の関連を整理し,考察する対象を示すと,次のようになる。

A 世界と日本の地域構成
 (1) 地域構成  →位置分布などに着目
   @世界の地域構成 → 大陸と海洋の分布,主な国の位置,
                  緯度や経度などに着目して特色を
   A日本の地域構成 → 周辺の海洋の広がり,国家を構成
                  する島々の位置などに着目して特色を
B 世界の様々な地域 
 (1) 世界各地の人々の生活と環境
     →場所人間と自然環境との相互依存関係などに着目して
     → 場所の自然及び社会的条件などに着目して
        人々の生活の特色やその変容の理由を
 (2) 世界の諸地域 → 空間的相互依存作用地域
   @アジア Aヨーロッパ Bアフリカ
   C北アメリカ D南アメリカ Eオセアニア
     → 州という地域の広がりや地域内の結び付きなどに着目して
       地域で見られる地球的課題の要因や影響を

C 日本の様々な地域
 (1) 地域調査の手法 →場所などに着目
     → 対象となる場所の特徴などに着目して・・・?
       (目的語なし)
 (2) 日本の地域的特色と地域区分 →分布地域などに着目
   @自然環境 A人口
   B資源・エネルギーと産業 C交通・通信 
     → 地域の共通点や差異,分布などに着目して,
       地域区分を
     → 地域区分などに着目して,日本の地域的特色を         
 (3) 日本の諸地域 →空間的相互依存作用地域などに着目
   @自然環境 A人口や都市・村落 B産業 C交通や通信 Dその他
     → 地域の広がりや地域内の結び付き,人々の対応などに
       着目して,中核となる事象
       (自然条件,人口や都市・村落など)の成立条件を
 (4) 地域の在り方 →空間的相互依存作用地域などに着目
     → 地域の結び付きや地域の変容,持続可能性などに
       着目して,地域の在り方を

 現行の学習指導要領との比較で言うと,「削減」された考察は,

 日本の諸地域における「歴史的背景」「環境問題や環境保全」「生活・文化」を中核とした考察である。

 新学習指導要領案の「内容の取扱い」では,「地域の考察に当たっては,そこに暮らす人々の生活・文化,地域の伝統や歴史的な背景,地域の持続可能な社会づくりを踏まえた視点に留意すること」と示されている。

 「環境問題」や「環境保全」という現行学習指導要領にあった文言は,今回示されている案では消滅している。

にほんブログ村 教育ブログ 社会科教育へにほんブログ村 歴史ブログへにほんブログ村 歴史ブログ 日本史へにほんブログ村 教育ブログ 中学校教育へ

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
【社会科カリキュラム−3】 新学習指導要領(案)の地理的分野の「見方・考え方」と内容との関連 中学校社会科のアクティブ・ラーニング/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる